俳優は「本番!」って聞くとパワーが120%に
「スクール☆ウォーズ」のすぐ後に話が来た2時間ドラマの走るシーンで左ふくらはぎの肉離れをやって、50歳の時にまたやってしまいました。
沖縄で撮影があった後で、休まずにいきなり山形まで行ったんです。気温が20度くらい違うじゃないですか。沖縄では朝の5時とか6時くらいまでやって8時開始みたいな、寝る時間がないくらいの撮影でした。
その時も走るシーンがあったんですよね。なんか足が攣(つ)るなと思って。前の日が休みだったんですよ。マネジャーが「トレーニングしましょう、自転車こぎましょう」って、ホテルで自転車借りて。マネジャーはずっと自転車に乗っているから、速いんですよ。負けたくないんで、競争したんです、立ちこぎして。ふくらはぎにちょっと違和感あるな、と思ったんですよ。バカですよね。
次の日に温泉入って温めて、大丈夫だなと思って。現場に行ったら、用意されていたのが長靴だったんですよ。ちょっとサイズが緩いな、こういう時は肉離れするから気をつけなきゃいけないなと思って、テストやったら大丈夫だなって。
それで本番を2本か3本やったらバチッて切れて、また車いすです。撮影が3日残っていて、アクションシーンも残っていた。つらかったですね。瀧に打たれるシーンも残っていて、瀧の真ん中まで両脇をスタントマンの人に抱えてもらって行って、片脚が全然動かないので、ツルツルした岩に乗っけて。それも1カ月半くらい歩けませんでした。撮影は続きましたけど。
皆さんそうだと思いますけど、俳優ってやっぱり「本番!」って聞くと、120%のパワーを出さなきゃいけない、いい作品にしたいっていう、かっこよく言えば命がけみたいなところがあるんです。そういう意味では仕事でケガされている方が多いと思います。
「スクール☆ウォーズ」では、感情的にガーッと怒ったりするシーンとか、気持ちを盛り上げていると、肝臓が腫れているのがわかりました。この話はまた次回…。