山下は後年、「太陽にほえろ！」「スクール☆ウォーズ」で定着した熱血漢イメージをパロディー化した「ケータイ刑事」シリーズ（※１）、「富豪刑事」シリーズ（※２）などのコメディーで新境地を開いた。

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　「ケータイ刑事」シリーズは、あんなにバカキャラじゃなかった。最初は普通にかっこ良くやっていたんですよ。だけど、全く事件を解決できないし、女の子が全部解決するじゃないですか。

　それを二の線でやっているとホントにつまんないっていうか、だったらもうバカキャラにしたらいいんじゃないかと思って。自分が楽しみたかったんで、バカキャラにしたんですよね。楽しまないと、中途半端になんかこう…。

　とんでもないバカキャラにしたら、プロデューサーが「いいの？」って言うから、「いいんですよ。もうちょっとバカキャラに書いてください。そのまんま地でできますから」って言ったら笑ってましたけど。（後任の）草刈正雄さんはちゃんと二の線でずーっとこなしていたんで、偉いなあと思って。守らないといけないところはちゃんと守らなきゃいけないなって。

　「スクール☆ウォーズ」と同じ大映ドラマでも「ヤヌスの鏡」はものすごい二の線の役なんですよ。二の線の役ってね、いいなと思ってやってるんだけど、だんだんつまらなくなってくるんですよね。ドア開けた時に「ここで上からバケツで水がザバッと落ちたら面白いな」とか、そんなこと考えちゃうんですよ。なんか三枚目のところ、変なところがあるんですよね。面白いところで目立ちたいというか。二の線になりきれない。根が三枚目、バカなんですよね。

　「スクール☆ウォーズ」くらいテンションが高い役だと、それはもう二の線とかそういうことじゃないじゃないですか。気取ってる役じゃないんで。最近…というかもうずーっと、二の役は来ないんだけど。だいたい三の役が多いですもんね。そっちの方が面白い。

　※１　０２～１１年にＢＳ－ＴＢＳで放送。山下は０２～０８年に出演。コンビを組んだ歴代の「ケータイ刑事」は宮崎あおい、堀北真希、黒川芽衣、夏帆、大政絢。

　※２　０５、０６年にテレビ朝日系で２シリーズ放送。原作筒井康隆、主演深田恭子。