【競輪】元五輪選手・渡辺ゆかり逆転だ
「ガールズケイリン」(2日、平塚競輪)
3日の決勝メンバー7人が出そろった。スピードスケートで2度の五輪出場経験を持つ渡辺ゆかり(31)=山梨=が、ギリギリで予選を突破。2連勝で勝ち上がった中山麗敏(30)=神奈川=と加瀬加奈子(32)=新潟=は、完全優勝を狙う。
02年ソルトレイクシティー、06年トリノ五輪のスピードスケート500メートル代表の渡辺が、ベスト7に滑り込んだ。加瀬の番手にはまったが、最終1コーナーで後輪が森の前輪と接触。その不利をはねのけて何とか3着を死守した。初日は5着だったが、増茂と並ぶ計11ポイントで優勝への望みをつないだ。
「期待してもらっているのに、すみません。ギリギリで…」と申し訳なさそうに頭を下げた。2日とも積極的なレースをしている割には着につながらない。「相性のいいギアが見つからないし、フレームのセッティングも合わない。自転車に操られている感じ。いろいろ考えてやってみます」と、新車の扱いに悩んでいる。
レース後は誰よりも長く、30分もローラーを踏んだ。在校成績は8位で2連勝中の中山(12位)よりは上。自転車とかみ合えば、優勝も不可能ではない。「橋本さんにいい報告をしたい。スタートを取りにいって積極的に行くしかない」。競輪入りへ、背中を押してくれたのが富士急の先輩・橋本聖子。不屈の聖子魂の継承者が、最後に大逆転を狙う。