「セレクトセール２０１２」の２日目（当歳＝上場馬２１１頭）が１０日、北海道苫小牧のノーザンホースパークで行われた。最高価格は「スカイディーバ１２」（牡、父ディープインパクト）の２億５０００万円で里見治氏が落札。ダービー馬ディープブリランテの全妹「ラヴアンドバブルズ１２」（父ディープインパクト）は１億４５００万円で豪州人馬主のポール・ファッジ氏が手にした。セール全体では２日間開催に変更された０９年以降では初の１００億円超えとなった。

　世界中で高額の繁殖馬を購入しているポール・ファッジ氏（６３）が、今年のダービー馬ディープブリランテの全妹「ラヴアンドバブルズ１２」を１億４５００万円で落札した。

　昨年は仏国・ドーヴィルのセールで最高額の１歳馬（牝、父ガリレオ）を、米国の繁殖馬セールでも高額馬を購入。母国の豪州だけでなく、仏国にも牧場を抱えるオーナーブリーダーは「思っていたよりも高くなったけど、自分にとっては基礎牝馬になりうる。こういう馬は後々、組織のためになるんだ。競走の結果がどうあれ価値がある」と日本の良血馬を手に入れて満面の笑みだった。

　約１００頭の競走馬を所有し、日本では同馬が４頭目になる。今月にＪＲＡの馬主資格を取得しており、同セールで本邦外居住の馬主が１億円以上の馬を購入したのは今回が初めて。日本での出走も可能だが「残りの３頭は走らせるが、この馬は分からない。走らせたいが、ヨーロッパにも夢がある」と明言を避けた。