【アイビスSD】ビウイッチ、1番時計

 「アイビスSD・G3」(22日、新潟)

 夏のスピード王決定戦の追い切りが18日、行われ、2頭の牝馬が好調ぶりをアピールした。美浦坂路で一番時計を記録したのは3歳牝馬のビウイッチアス。楽な手応えのまま4F49秒3の好時計を計時した。前走のバーデンバーデンCで古馬を相手に完勝し、重賞初Vへ勢いづく。昨年の覇者エーシンヴァーゴウも栗東坂路で軽快な走り。休み明けでも仕上がりの良さを見せた。

 快速娘ビウイッチアスが、美浦坂路で猛時計をマークした。テンから楽な感じで進み、最後も余裕を残してのフィニッシュで、この日の一番時計となる4F49秒3‐35秒9‐12秒5。重賞初制覇へ向けて、派手なデモンストレーションだった。

 ケイコを見守った武藤師は「楽な感じで動いていたし、暑くなるこの時季はいいみたいだね」と状態の良さに満足する。繊細な3歳牝馬。強いケイコをやりたくてもできない馬もいる。「これだけやれるのは心強い。重賞へ向けて遠慮なくできたからね」と万全の態勢にあることを強調した。

 前走のバーデンバーデンCでは古馬を相手に完勝。初めての直線競馬にもパートナーの吉田豊は心配していない。「直線競馬はうまく手前を変えられるかが重要になる。この馬は問題ないから」と理由を説明。コーナーがない分、手前をうまく変えられない馬は、いくらスピードがあっても力を発揮できないことがある。スピードがあって、スムーズに手前を変えられるビウイッチアスには適した舞台設定だ。

 フィリーズレビューで2着に好走し、優先出走権がありながらも、短距離路線へ向かうために桜花賞をパスした経緯がある。それだけに「何とかいい結果を残したい」と指揮官が力が入るのも当然か。創設以降の11年間で牝馬は9勝、3歳牝馬は28・6%の勝率を誇るレース。過去のデータも後押しする。昨年の覇者エーシンヴァーゴウを下して、スピード女王の新旧交代劇を果たす。

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