【小倉記念】バンジョー、夏上々
「小倉記念・G3」(5日、小倉)
真夏の日差しが闘志を高ぶらせる。連日のうだるような暑さ。体調管理が難しい時季だが、ミキノバンジョーにとってはどこ吹く風だ。全6勝を挙げるが、4~6月が〈2・0・1・3〉、7~9月が〈3・2・1・3〉のシーズン別成績がそれを裏付ける。春の陽気で目を覚まし、サンサンと照りつける太陽の下で状態はピークに。典型的な夏馬がタイトル奪取に燃えないはずがない。
今夏はひと皮むけたレースぶりを披露している。前々走の福島テレビオープンは、新馬戦以来の逃げの手でオープン初V。続く七夕賞でもハナを奪い、落鉄がありながら0秒1差の3着に踏ん張り通した。大橋師は「前々走のときは“追ってそんなに伸びない”と伝えていたが、ほかに行く馬もいなかったからね。逃げて結果が出ているが、好位でも競馬はできるので組み立てやすくなったのではないかな」と頼もしく見つめる。
福島への長距離輸送が続いた後だが、27日の栗東DPでは6F87秒6‐40秒3‐12秒6を馬なりで計時した。「もう息を整える程度で十分。冬に比べて夏場は毛ヅヤがいいし、柔らかみがある。オープンでもまれながら力をつけているね」と指揮官。5歳馬ながら右肩上がりに成長曲線を描き続ける。
サマー小倉では3勝を挙げる。「2週目でまだ馬場が荒れていないのもいい」とコンディションも歓迎だ。自在性を増して夏の小倉チャンプに駆け上がる。