【北九州記念】リジル、念願タイ獲る
「北九州記念・G3」(19日、小倉)
初の北海道遠征はほろ苦い結果に終わった。エーシンリジルは函館スプリントSで6着。道中は終始、追走に余裕がなく、直線は大外からジワジワと脚を伸ばすのが精いっぱいだった。高野師は14日、「大きく負けていないが、洋芝では行きっぷりが悪かった。力はあるが、軽い芝の方が成績が出ているので」と馬場の適性を敗因のひとつに挙げた。
それだけに昨年2着の舞台で本来の走りが期待される。前走後は短期放牧を挟んだが、8日の1週前追いは4F51秒4‐37秒2‐12秒6。ハードに攻めながらも、最後まで脚色は鈍らなかった。「残さずカイバを食べている。具合がいいのでこれだけやっても問題はないですね。筋肉の張りがいいし、走る気にもなっている」と心身ともに充実した姿が目を引く。
1200メートル戦に様変わりした06年以降は牝馬が6戦4勝。真夏のハンデ戦で5歳牝馬が念願のタイトルをつかむ。「以前は何をされるにも不思議がっていたが、いまは馬が落ち着いて、自分のすべきことを知っている。気はきついが、うまくコントロールできるようになっている」。昨年と同斤量の53キロを味方に、大人になった走りで魅了する。