【セントウルS】カレンチャン、好調
「セントウルS・G3」(9日、阪神)
春秋スプリントG1制覇、そしてスプリンターズS連覇へ向けて、短距離女王のカレンチャンが始動戦を迎える。5歳の夏を越えて、芦毛の馬体はさらにパワーアップ。「今で506キロ(前走時は482キロ)。すごくいい状態で帰ってきた。カイバもよく食べる。10キロ以上増えての出走になりそうです」と安田師。貫禄を増した姿で、開幕週の仁川を見据える。
7月25日に滋賀県のグリーンウッドから帰厩。栗東坂路で丹念に乗り込まれ、ひと追いごとに素軽さを増してきた。8月29日の1週前追い切りでは、僚馬でライバルとなるロードカナロア(4歳オープン)と豪華な併せ馬。この日の一番時計となる4F51秒1をさらりとはじき出し、順調な仕上がりをアピールした。「あえて馬のいない時間帯に追いましたが、全然ムキにならなかった。動きはすごく良かったです」。理想的な内容に、指揮官も納得の表情だ。
2つ目のG1タイトルを獲得した高松宮記念は、2番手から押し切る横綱相撲でV。フィジカルだけではなく、経験を重ねてレースぶりも円熟味を増している。「勝ちに行って勝っている。本当に強い競馬だった。実力がありますね」。既にサマースプリントシリーズはパドトロワの優勝で幕を閉じた。最終戦の焦点は、さらに進化を遂げた女王の“勝ち方”にほかならない。(松浦孝司)
〈1週前診断〉栗東坂路で4F51秒1‐12秒0(馬なり)。ロードカナロア(4歳OP)と併せ馬で並入した。これまで11本の追い切りを消化。力強いフットワークが目を引く。