【京成杯AH】リターンズ絶好の出来

 「京成杯AH・G3」(9日、中山)

 Wタイトル奪取へ向け、エーシンリターンズが5日、栗東CWで順調ぶりをアピールした。余力を残しながら、併せ馬で首差先着。好調を維持している。レコード決着の関屋記念では首差の2着に好走。今回Vなら重賞初制覇に加え、サマーマイルシリーズの初代王者に輝く。開幕週の中山で疾走する。

 全力疾走はレースまで取っておく。エーシンリターンズは栗東CWでマルコフジ(4歳1000万下)と併せ馬。手綱を押さえたままで直線へ向き、軽くうながされると、スッと反応を示して首差先着を決めた。全体時計は6F82秒6‐39秒0‐11秒8。軽快なフットワークで駆け抜けた。

 中山への輸送を考慮して、セーブ気味の追い切り内容に。余力を十分に残し、今にもはじけそうな雰囲気を醸し出していた。坂口師は「目いっぱいにやらなくていいという指示。見た限りは悪くなかった」と予定通りの内容に納得する。

 前走の関屋記念ではレコード決着の2着。G12着の実績のあるドナウブルーに首差まで迫った。24キロ増だった中京記念14着から、8キロ体を絞っての見事な変わり身。「(中京記念は)一気に体重が増えていたからねえ。馬場が良ければいい競馬をする」と振り返る。

 中山の開幕馬場は持ち味を生かすには絶好の舞台だ。「前走の反動はないし、夏負けもないからね。(直線の)坂も問題ない。55キロのハンデも、そんなにこたえないのではないかな」と不安は見当たらない。

 今年新設されたサマーマイルシリーズ最終戦。Vなら重賞初制覇と初代王者のタイトルが転がり込んでくる。「そんなに高望みはしないよ」と指揮官は控えめに話すが、絶好のチャンスを逃すわけにはいかない。

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