【京成杯AH】スピリタス、逆転リハ
「京成杯AH・G3」(9日、中山)
関屋記念3着のスピリタスが6日、朝イチの栗東坂路を単走で追い切った。伸び伸びとした脚さばきで状態の良さをアピール。近走は安定した取り口が目を引く7歳馬が、虎視たんたんと重賞初制覇&サマーマイルシリーズ王者を目指す。一方、美浦Pでは3歳馬レオアクティブが、さらなる上積みを感じさせる軽快な動きを披露した。
真っさらな走路を伸び伸びと駆け上がった。スピリタスは朝一番の栗東坂路で、4F54秒1‐39秒2‐12秒5をマーク。リズミカルなフットワークを繰り出し、ラスト1Fで手綱を譲られると機敏に加速した。騎乗した横井助手は「競馬を使ってきているので様子見程度だったが、いつもの動きでした。いい感じで状態をキープできている」と納得の笑顔をのぞかせた。
見届けた岡田師も「見た通り。疲れが残らないようにしまいだけだったが、良かったと思う」と合格点を与えた。この中間は、滋賀県のノーザンファームしがらきでの短期放牧を挟んでリフレッシュ。「例年よりは使っていないので、その分、体調もいいみたい」と仕上がりの良さを強調した。
得意の外差しスタイルからは卒業したと言っていいだろう。前走の関屋記念は3角付近で詰まるシーンはあったが、馬群でじっと我慢し、内からじわじわと伸びて3着を確保。走りに器用さが備わってきた。「以前は感情の起伏が激しかったけど、今はそういった面がなくなった。今回も前めにつけて、気分良く運べれば。ハンデ(55キロ)もいいんじゃないか」と師は好戦を思い描く。
サマーマイルシリーズでは4ポイントを獲得しており、現在5位タイにランクイン。逆転制覇も十分あり得る位置につけている。「最初はあまり気にしていなかったけど、新聞に載っていたから。それで意識するな、というのは無理だろうね」とトレーナー。念願の重賞タイトルを奪取するとともに、秋の飛躍への足掛かりとしたい。