【セントウルS】浜中、秋競馬も主役だ
「セントウルS・G2」(9日、阪神)
真夏の中京、小倉と、連続して開催リーディングを獲得して勢いに乗る浜中俊騎手(23)=栗東・フリー。サマージョッキーズシリーズでも34ポイントで2位タイにつけ、逆転でのシリーズ初制覇も射程圏に入れている。9日阪神のメーン・セントウルSには、CBC賞を制したマジンプロスパーでスタンバイ。全国リーディング争いでも94勝(2日終了現在)で、単独トップを快走する若武者が、秋競馬も主役の座を狙う。
日焼けした顔には、精悍(せいかん)さが増していた。浜中は6日も朝から調教に汗を流し、関係者と積極的にコンタクトを取る。夏の中京に続き、念願の地元・小倉リーディングも獲得。2日終了現在94勝で、全国リーディング争いでも単独トップに立つなど結果を残しているが、競馬と向き合う真摯(しんし)な姿勢が変わることはない。
「今週から2場開催。また、頑張らないと」。北海道開催も終わり、3場に分散していた有力ジョッキーが阪神、中山の中央場所に集結する。G1への前哨戦も始まり、リーディング争いもより激しさを増してくる。夏以上に厳しい戦いが待つ秋競馬に向け、そう言って気を引き締め直す。
今週が最終週となるサマージョッキーズシリーズでも、首位とは4ポイント差の34ポイント(2位タイ)で、逆転が狙える好位置につける。対象レースのセントウルSには、3走前の阪急杯、前走のCBC賞と、コンビで重賞2勝のマジンプロスパーで参戦する。
「高松宮記念では、勝負どころの反応でG1級の馬と差を感じた」と春先を振り返るが、「そこからこの馬も力をつけている。トモがしっかりして瞬時の反応も良くなった。次はスプリンターズSだと思うし、そこに向けてどういうレースができるか」と力が入る。
自身初の大台にも、あと6勝と迫った。「今年は“年間100勝”を具体的な目標にしてきた。クリアできるところまで来たと思うし、まずは無事に、そして早く達成したい」。さらなる飛躍に向け、波に乗る23歳が、秋競馬も最高のスタートを決める。