【スプリンターズS】カナロア態勢整う
「スプリンターズS・G1」(30日、中山)
高くチップを蹴り上げ、豪快に駆け上がった。ロードカナロアは26日、栗東坂路でダッシャーゴーゴーと併せ馬。前を行く僚馬を追い掛けてスタートすると、残り3F過ぎから馬体を並べる形に。手綱を押さえたままの馬なりで頭差だけ先着し、4F51秒7‐37秒8‐12秒2をマークした。
またがった安田翔助手は満足げ。「馬の後ろに入れてもケンカせずに、闘志を内に秘めている感じ。馬場が重かったので体を起こす動作をしたけど、余力は十分にあった」。期待される上積みにも「前走は暑い時期が初めてだったから、それが影響していたのもある。まだ上があると思っているけど、十分に満足のいく仕上がり」と自信の表情を浮かべた。
安田厩舎の3頭のなかでは、最もキャリアの浅い4歳馬だ。安田師も「動きが本当に良かった。万全の態勢でG1に挑める」と納得顔。デビューから11戦連続で1番人気に支持されている素質馬だが、「惜敗続きなので歯がゆいけどね。高松宮記念は初めてのG1だったから3着でも仕方がない。中山でいい結果を出してほしい」とG1タイトル奪取に力を込めた。強敵となる厩舎の先輩に挑戦状を‐。充実一途の重賞2勝馬が頂点獲りを誓う。