【スプリンターズS】ラッキー最高の枠
「スプリンターズS・G1」(30日、中山)
(3)枠(5)番に決まったことを聞いた瞬間に、ラッキーナインを管理するファウンズ師は両手を挙げて満面の笑みを見せた。「パーフェクトだね」。これには取材に訪れた十数人の香港メディアも歓声を上げるほど。それほど熱望した枠だった。
枠順抽選前に、指揮官は「(5)番あたりが最高だね」と話した。5着に敗れた昨年は(1)枠(1)番。内ラチ沿いから直線を向いたが、前が壁になって、まともに追えなかった苦い経験がある。鞍上のプレブルも「不利がなければ100%の確率で1着か、2着はあった」と昨年を振り返りつつ「この枠なら道中で体力を温存できる」と理想的なレース運びができると喜ぶ。
金曜朝、中山の芝での追い切りはしまい重点の内容だった。3F45秒8‐13秒1の時計を記録。騎乗したプレブルは「キビキビとした動きで気持ち良く走っていた。息遣いもクリアだったよ」と満足げ。11着に敗れた前走の安田記念と比較して「前走は自国の長いシーズンの終わり際で疲れがあったようだからね。全く違う馬のように良くなっている」と出来の良さに自信の表情だった。
指揮官は「日本のカレンチャン、エピセアローム、パドトロワと香港のリトルブリッジ。強い相手との戦いになるが、雨や不利などがなければ間違いなく上位にくる」と力強い。昨年の香港スプリントで名前を挙げた4頭中3頭を倒した実績の持ち主。頂点奪取は何ら難しいことではない。