【スプリンターズS】カレン無念の2着

 「スプリンターズS・G1」(30日、中山)

 スプリント女王の名に恥じない競馬だった。先行グループを見る形で5番手で折り合ったカレンチャンは直線でいったん先頭に立つ横綱相撲。自身の直後を徹底マークで運んだロードカナロアに3/4馬身差で屈したとはいえ、立派で強い2着だ。

 引き揚げてきた池添は「ウーン…」と1度うなるように声を絞り出してから、悔しそうな表情で言葉を紡いだ。「ムキにならずスムーズに運べたし、直線でも手応え通りにしっかり伸びた。止まっていない。ただ勝ち馬は、僕の馬しか見ていなかったものね」。ポジションも人気も、追う者の強みが勝者にはあった。

 昨年のスプリンターズSと今年の高松宮記念に続く、史上初の国内スプリントG13連覇はならなかった。「カレンチャンと一緒に3連覇をしたかった」と主戦は唇をかみしめたが、大一番で鮮やかな変わり身を発揮したのはさすがだ。年内いっぱいの引退が濃厚で、昨年5着の香港スプリントがラストランとなる可能性も。衰え知らずの名牝には“もうひと花”を咲かせるだけの底力がある。

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