【毎日王冠】ブラックヒル連勝街道だ
「毎日王冠・G2」(7日、東京)
無傷の4連勝でG1を制覇。3歳マイル王に輝いたカレンブラックヒルが、さらなる高みを目指して秋初戦に挑む。始動戦に選択したのは、古馬の強豪が集う伝統のG2戦。未知の距離をクリアして、今秋の主役へと一気に躍り出る構えだ。
栗東CWでの1週前追いではしまいを強めに追われて、好時計をマークした。テンから飛ばしながらも、最後まで踏ん張って0秒2先着。秋山は「もともと動きますからね。元気いっぱい。いい動きをしていた」と順調ぶりに目を細める。
非凡なレースセンスで一気に頂点まで駆け上がった天才肌。一方でフィジカルの面では幼さを残していた。デビュー時に474キロあった馬体は戦うごとに消耗。G1初制覇を果たしたNHKマイルCのころには460キロまで減った。「最後は腹が上がっていたからな」と平田師。ギリギリの状態で頂点を極めた事実こそが、強さを物語る。
休養の効果は顕著。古馬に勝る成長力は大きな魅力だ。「馬体増は成長分と回復分。いい体になっている。“こんなにおとなしい馬だったかな?”と思うぐらい、落ち着きもある」と指揮官。無敗の3歳マイル王の参戦は、98年エルコンドルパサー(2着)以来。古馬の厚い牙城を崩してみせる。