【デ杯2歳S】スクワドロンの一撃だ!
「デイリー杯2歳S・G2」(6日、京都)
今年で47回目を迎える若駒の登竜門。過去4勝を挙げる相性のいい舞台に、橋口師が良血馬スクワドロンを送り込む。初勝利までに3戦を要したが、経験を重ねるごとにスキルアップ。巨体から繰り出される末脚は広い京都のマイル戦でさらに威力を増しそうだ。名伯楽が通算5勝目、昨年のクラレントに続く連覇を虎視たんたんと狙う。
先週のシリウスSをナイスミーチューで制し、15年連続となるJRA重賞制覇の偉業を達成。昨年同様に秋競馬の活気が増すごとに、橋口厩舎が上昇気流に乗ってきた。京都開催の開幕重賞には、将来性豊かな良血馬スクワドロンが初勝利の余勢を駆って登場する。
橋口師が得意げな顔をして笑った。「デイリー杯2歳Sは相性がいいんだ。4勝もしているからね」。95年ロゼカラーを皮切りに、04年にはペールギュントで優勝。ともに9番人気でのVでアッと言わせた。09年と11年にはリディル、クラレントの兄弟が快勝。記録だけではなく、記憶にも残る勝利を挙げてきた。
誰よりも勝ち方を知っているG2戦。期待を込めて送り出すスクワドロンは自身が手掛けて、08年スプリンターズSを制したスリープレスナイトの全弟だ。初勝利までに時間を要したが「デビュー前は攻め駆けしなかったが、競馬を使うごとに変わってきた。1週前追いではナイスミーチューとの併せ馬で先着。すごくいい動きだった」と昇竜の勢いを感じている。
新コンビの福永も過去10年で3勝を挙げる“デイリー杯男”で、5勝目を見据えて師の期待は膨らむ一方だ。「掛からないから距離が延びても大丈夫。今年もワクワクした気分で挑めるのがうれしいね」。淀のマイル戦で底力にあふれる血が騒ぐ。