【東京盃】ラブミーチャン中央牡馬撃破
「東京盃・交流G2」(3日、大井)
笠松の牝馬ラブミーチャンが好位の外から直線で抜け出し、JRA勢を破って、久しぶりの中央交流重賞を制覇。JBCスプリント(11月5日・川崎)への優先出走権を手に入れた。先行策から脚を伸ばしたタイセイレジェンドが2着。1番人気に推されたセイクリムズンは中団から伸びるも3着に敗れた。
5歳の秋にしてさらに進化した姿を見せたラブミーチャンが鮮やかな快勝劇。次回の大舞台へ向けて、これ以上ない弾みをつけた。
パーフェクトなレース運びだった。外枠から好スタートを切り、ジーエスライカーが引っ張る展開に、スムーズに3番手で流れに乗った。道中の行きっぷりも良く、抜群の手応えのまま直線へ。鞍上の浜口楠が気合をつけると、力強いフットワークで先頭に躍り出た。
残り200メートルになってからは右ムチの連打に反応してグイグイと末脚を伸ばし、後続に1馬身半差をつけてフィニッシュ。「4コーナーでの手応えが良くて“ひょっとしたら勝てるかも”と思った。大井ではいい走りをするし、雨で湿った馬場も良かった」と、浜口楠は会心の勝利に顔をほころばせた。
デビューした09年に無傷の6連勝で全日本2歳優駿(交流G1)を制覇。常にスプリント路線のトップシーンで活躍を続けてきた。以前のような一本調子ではなく、レースぶりに自在性が出てきて、近況の充実ぶりには目を見張るばかりだ。「また違う味が出てきた。この馬の頑張りには頭が下がる」と管理する柳江仁師も成長を認める。次走はもちろんJBCスプリントへ。「これで堂々と胸を張って行ける。5歳になって、また大きな花を咲かせてくれそう」と小林祥晃オーナーも大きな期待をかけていた。