【秋華賞】ヴィルシーナまたまたまた銀

 「秋華賞・G1」(14日、京都)

 岩田の執念がジェンティルドンナを牝馬3冠へと導いた。大接戦を鼻差で制し、史上4頭目の偉業を達成。主戦はウオッカ、ブエナビスタ級の能力と称賛。勲章を手に歴史的名牝への道を歩む。佐々木主浩氏が所有するヴィルシーナは桜花賞、オークスに続いての銀メダル。牡馬、牝馬を含めて、3冠レースでは史上初の同じ馬によるワンツー決着となった。

 逆転での戴冠はならなかった。ヴィルシーナはまたしてもライバルの壁に阻まれ、牝馬3冠レース全てを2着で終えた。

 腹は決まっていた。ゲートが開くと迷わず押してハナへ。向正面で先頭を譲るも、マイペースで2番手を追走した。名勝負となったラストの攻防。外から襲いかかるジェンティルドンナに“やはり来たか”と、自ら馬体を寄せていく。勝負根性を発揮して、差し返すようにゴール板を駆け抜けたが、鼻差だけ及ばなかった。

 岩田と健闘をたたえあった内田博だが表情には悔しさがにじみ出る。「ヨーイドンでは厳しいと思ったのでこれしかないという乗り方をした。うまくスローに落としてゴールぎりぎりまで、作戦は成功したが…」と勝ち馬の強さに脱帽した。

 レースを生で観戦したオーナーで元メジャーリーガーの佐々木主浩氏は「スローで逃げられて『ヨシッ』と思ったが、仕方がない。うまく乗ってくれた」と自身のG1初制覇を逃しながらも奮闘をねぎらった。「馬の状態次第だが、エリザベス女王杯へ」と友道師。4戦連続の2着となったが、これまでで最も女王を苦しめた。自らの名前を意味する“頂上”を目指して、再び歩み出す。

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