【菊花賞】ゴールドシップさらに上昇

 「菊花賞・G1」(21日、京都)

 得意のロングスパートで上がり馬の台頭をシャットアウトし、ゴールドシップは神戸新聞杯で力を見せつけた。息の長い末脚が持ち味で派手な勝ち方をするタイプではない。それだけに、前走の圧勝劇には須貝師も驚きを隠せない。「皐月賞馬として、みっともないレースはしないように。そのうえで先につながる競馬をと思っていた。そうしたら、あの強い勝ちっぷり。しかもレース後もケロッとしていた」と想像を上回る成長ぶりに舌を巻いた。

 共同通信杯で厩舎に初の重賞タイトルをプレゼントし、勢いそのままにG1を制した孝行息子。「この馬の走りは鬼ごっこをしているみたい。自分が鬼になって友達を追いかけて“ハイ、捕まえた”みたいな(笑)。早めに抜け出した皐月賞は“捕まえたから、もうや~めた”って感じだったけどね」と目を細める。

 11日の栗東坂路での1週前追いではパワフルな動きを見せた。「前回より沈むようなフォームになっている。使っていい方に変わってくれた」と反動など皆無。3000メートルの長丁場にも不安はない。距離やコース、馬場状態も問わないオールラウンダーに「引っ掛かったことがない。とにかく折り合いがつくところが長所」と胸を張った。

 母は師が騎手時代に手綱を取ったポイントフラッグ。日高の小さな牧場で産声をあげた芦毛馬は、厳しい経営状況に置かれている馬産地の夢も背負う。「縁を大切にしたい。この馬の活躍が少しでも励みになってくれれば。僕らは夢を売る商売。いい競馬をして感動してもらわないとね」。夢と希望を乗せて、2冠へ黄金の船が動き出す。

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