【菊花賞】アクレイムが“乱菊”演じる

 「菊花賞・G1」(21日、京都)

 ダービー馬ディープブリランテが脚部不安で出走回避‐。波乱ムードが立ちこめる菊の舞台で、その馬名のごとく喝さいを浴びるか。遅咲きの超良血馬ロードアクレイムが、クラシック最後の1冠に向けて好気配。長丁場は血統背景からも望むところ。淀のターフでそのポテンシャルをいかんなく見せつける。なお、18日に出走馬および枠順が確定。馬券は19日に一部ウインズで前々日発売される。

 “皐月賞馬1強”の様相も呈してきた菊戦線。しかし、近10年で1番人気に見事応えたのはわずか3頭。うち2頭が歴史的な3冠馬(05年ディープインパクト、11年オルフェーヴル)ということを踏まえれば、淀の3000メートル戦が波乱を呼ぶ舞台である事実は疑いようがない。今年の乱菊を演出するのは神戸新聞杯2着馬ロードアクレイム。好配の使者となる雰囲気をプンプン漂わせている。

 “超”のつく良血馬だ。父は泣く子も黙る7冠馬ディープインパクト、母は01年のオークス馬レディパステル(ちなみにゴールドシップの母ポイントフラッグは同オークスで11着)。「母系にトニービンが入っているし、長距離が勝負だと思っている」と藤原英師は大一番に期待を込める。遅生まれのため、春は成長を見ながらの調整を余儀なくされたものの、一歩一歩着実に力をつけてきた。1000万下の身で挑んだトライアルでは、皐月賞馬にしぶとく食い下がって2着。最後の1冠に何とか間に合わせた。「この血統で、大きなレースに出さないと、という使命がある。スタッフ一同、ここで勝負をかけようとやってきた」。トレーナーのアツいセリフからも並々ならぬ意気込みが伝わる。

 手綱を握る福永も菊の栄冠奪取に期待を膨らませる。「神戸新聞杯は(久々で)やや太め感があったが、そういう状態で2着だった。今回は楽しみ」と意欲満々だ。3000メートルという未知の距離について「特殊な条件なので、菊花賞後にG1を複数勝っているような馬は少ない。要は、適性のある馬が勝ちやすいということ」と分析した上で、「長距離で重要な“乗りやすさ”を持っている。ムキにならず、意のままに動けるし、折り合いも心配ない」と舞台にマッチするポテンシャルの高さを評価した。

 枠も(3)枠(6)番と程良く内めのポジションを引き当てた。「自分自身、牡馬のクラシックタイトルはないので、一発を狙って乗りたい」と鞍上は腕まくり。主役の座を虎視たんたんと狙っている。

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