【天皇賞】ジャスタウェイ末脚一級品
「天皇賞(秋)・G1」(28日、東京)
強烈な追い風をバックに盾の舞台に乗り込む。先週の菊花賞を制した須貝厩舎が、同期生のジャスタウェイをスタンバイさせた。鞍上は2冠馬に輝いたゴールドシップと同じ内田博。勢いに乗るタッグが2週連続のG1タイトル奪取を狙う。
秋初戦に選んだ毎日王冠ではG1馬6頭が並ぶ豪華メンバーのなか、古馬との初顔合わせで2着に奮闘した。12番人気の低評価だったが、繰り出した上がり3F33秒0の末脚はメンバー最速。その決め手が一級品であることを証明した。「どこがというのは難しいが、全体に馬が良くなっていた。成長したところを競馬でも見せてくれた」と担当の榎本助手は喜ぶ。
新潟2歳S2着、アーリントンCで重賞初Vを決めるなど早い時期から注目されたとはいえ、春先は心身ともに弱さを抱えていた。「カイ食いが良くなかったり、強い調教をするとイライラする面があった」と語るが、悩みのタネはひと夏の成長で吹っ飛んだ。「調教では以前からいい動きをしていたが、楽に時計が出るようになりました。レース後もカイ食いが落ちずに回復が早かった」と牡馬らしい、どっしりとした風格が備わってきた。
舞台は1F延長で府中の2000メートル戦。「真面目過ぎるが、乗り方ひとつで距離は大丈夫だと思う。2歳のころからゴールドシップに負けていないと思っていた。相手は強いが、上積みが見込めるし、チャンスはあると思います」と期待に胸を膨らませる。今週も“須貝厩舎&ウチパク”のコンビから目が離せない。