【天皇賞】スミヨン大暴れ約束
「天皇賞(秋)・G1」(28日、東京)
オルフェーヴルとのコンビで凱旋門賞2着。世界に存在感を示したクリストフ・スミヨン騎手(31)=ベルギー=が、2年ぶりにJRAの短期免許を取得して来日。天皇賞・秋は昨年覇者のトーセンジョーダンとのコンビで挑戦する。マイルCS(11月18日・京都)ではドナウブルーへの騎乗も決まっており、28日から日本のファンの前で腕を振るう。
フランスの名手が2年ぶりにJRA短期免許を取得した。「ベリーハッピー」。免許交付の手続きのため25日、栗東トレセンを訪れたスミヨンは笑顔をのぞかせた。
10年にはブエナビスタで天皇賞・秋を制したが、JCでは1位入線も2着に降着。昨年は『制裁点数が30点を超過した者には次年度免許を交付しない』という免許試験委員会の合意に抵触したため、交付されなかった。ただ、マイルCSとJC当日は外国馬で参戦したため騎乗している。「再度、日本に来ることができたことをうれしく思う」と胸を躍らせる。
凱旋門賞ではオルフェーヴルとのコンビで惜しい2着。世界に強烈な印象を残した。「騎乗できたことを光栄に思うし、日本の競馬が(世界の)トップレベルにあるのも事実。レベルの高い馬に乗れることをうれしく思う」。青い目を輝かせ、大暴れを約束した。
天皇賞・秋のトーセンジョーダンは09年のアンドロメダS(2着)、中日新聞杯(4着)に続き3回目のコンビとなる。「1度目は長期休み明けで、2度目はアクシデント(寄られる不利)があった。よく覚えているよ」。海の向こうでもネットを利用してレースをチェック。昨年の覇者でもあり「仕上がりが良ければ今回もチャンスのある馬。頑張りたい」。かつて確かな能力を感じ取った相棒との再会を心待ちにする。
JRAでは通算36勝(うちG11勝を含む重賞5勝)。水曜日には大好物のふぐも堪能し、パワーを注入した。ベルギーが生んだスタージョッキーが今年も日本のターフを大いににぎわす。