【ア共和国杯】ルルーシュ豪快駆け
「アルゼンチン共和国杯・G2」(4日、東京)
今度こそ、初タイトルを‐。1番人気のオールカマーで4着に敗れたルルーシュが、美浦Wで併せ馬を行った。豪快なフットワークで楽々と並入を果たし、好調キープを印象付けた。名門・藤沢和厩舎の期待馬が反撃に出る。
敗戦のショックなどみじんも感じさせない、豪快な走りで駆け抜けた。オールカマーは1番人気にこたえられずに4着。反撃を誓うルルーシュは横山典を背に、美浦Wで3頭併せを敢行した。
パストフォリア、サトノギャラント(ともに3歳1600万下)、そして大将格ルルーシュが、均等に4馬身の間隔をあけながらスタート。最後方から徐々に差を詰め、直線では最内へ潜る。鞍上の手綱は微動だにすることなく、楽な手応えのままサトノギャラントと並入し、パストフォリアは2馬身置き去り。5F66秒7‐38秒8‐12秒0で最終リハを終えた。
「普通だよ、普通」と横山典は素っ気なく振り返るが、期待値の高さは言葉の節々から感じられる。「前走は勝負どころでごちゃついた。4角で下がってきた前の馬をうまくさばけたけど、そこで少しリズムを崩した。ただ、それでも来るようじゃないと駄目」。厳しい言葉は能力を買っているからこそ。「いろいろ可能性がある」と静かに飛躍の時を待つ。
キャリア10戦のうち1番人気が9回。「もともと力はあったし、期待していた馬」と藤沢和師も評価する逸材だ。思えば、父ゼンノロブロイが本格化を遂げたのも4歳秋だった。前走こそタイトルを取り逃したが、今回は〈3・1・0・0〉の実績を誇る府中コース。きっちり決める。