【エ女王杯】ヴィルシーナ馬場に泣いた
「エリザベス女王杯・G1」(11日、京都)
1勝が遠い。「この天候で馬場が味方しなかった。ツキがなかったですね…」。秋華賞に続いて勝ち馬と同タイムで走破しながら、4度目となるG1・2着。ヴィルシーナの佐々木主浩オーナーは悔しさをかみしめた。
3角あたりから手応えが怪しくなったが、直線は鞍上の振るう右ステッキに応えて勝ち馬と併せ馬の形に持ち込んだ。しかし、首差及ばず。秋華賞で3冠馬を苦しめた根性娘も雨に濡れた重馬場には勝てなかった。「3、4コーナーでヤバイと思った。ノメっていたし、反応も悪かった。直線は(馬体を)合わせたからイケると思ったし、声も出たけど。馬場さえ良ければ違った競馬をしていると思うだけに」と雨を恨めしそうにする。
主戦の内田博も「悔しい。何とかしたいと思っていたんですが。外から来られたときに、もう少し我慢できていれば」と悔しさを隠さない。レース後、オーナーと何度もVTRを見た友道師は「本当に頑張っているし、頭が下がる。今年は休ませて、また来年ですね」と気持ちを切り替えた。
G1・4戦を含む5戦連続の銀メダル。G1・4戦連続2着はメイショウドドウ(5戦)に次ぐものだ。「記録でしょ」。佐々木氏はそう言って苦笑いしたあと「ゆっくりとさせたい。そして、また来年頑張ってもらいたい」とねぎらった。今年は無冠に終わったが“頂上”獲りを狙う道をまた歩み始める。