【マイルCS】リターン動き矢のごとし

 「マイルCS・G1」(18日、京都)

 春のマイル王が巻き返しに燃えている。最終追い切りが14日、東西トレセンで行われ、美浦Wで堀厩舎の3頭が豪華な併せ馬。最後方を進んだストロングリターンは抜群の手応えで僚馬2頭と並入した。上昇度十分の3歳馬ファイナルフォーム、昨年の安田記念の覇者リアルインパクトも好気配だ。

 一流馬のなかに交じっても、その存在感はひときわ目立つ。“三本の矢”を秋のマイル王決定戦に送り込む堀厩舎は、先週に続いて出走馬3頭が美浦Wで豪華競演。春の安田記念覇者ストロングリターンが、僚馬2頭を上回る豪快な動きで先輩の意地を見せつけた。

 1週前追いと同じ隊列でスタート。ファイナルフォーム、リアルインパクトの順で進み、さらに後方に大将格がスタンバイ。各馬が約1馬身の間隔を保ちながら直線へ。がっちり手綱を押さえていたストロングリターンがギアチェンジしたのは残り1Fだ。一気に四肢の回転を上げ、5F63秒8‐36秒7‐12秒7で並入に持ち込んだ。

 「レースが同じだから併せ馬を行ったけど、3頭ともタイプが違う。ストロングは気がいい馬。輸送を控えているので無理をしないような形。それでもきっちり並入しましたね。いい追い切りができたと思います」と指揮官。テンションが上がらないように注意しつつ、馬なりではじけた調教内容は満点に近いだろう。

 前走後は宮城県の山元トレセンへ放牧に出され、10月30日に帰厩。「右トモの裂蹄で2日ほど様子を見た。その週の追い切りが週末(日曜)にずれ込んだ」と予定に狂いが生じた。「でもしっかりケアして今は問題ない。先週、今週と強い負荷を掛けることもできた。いい状態です」。軌道修正に成功し、万全の仕上げを施してくるあたりはさすが一流厩舎だ。

 始動戦の毎日王冠は7着に敗れた。「ばらけた展開で仕掛けどころが難しかった」と指揮官は振り返る。「安田記念を勝ってこんなことを言うのもなんですが、実は京都のマイルが一番能力を出せると思っていた。この馬は脚をためる形がいい。そういうレースになりやすい」と09年5月葵S(4着)以来の京都遠征に胸を躍らせる。ここ2年は状態が整わずに出走ができなかった。待ちわびた舞台で自慢の末脚をさく裂させる。

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