【JC】オルフェ気合乗る
「ジャパンC・G1」(25日、東京)
ドリームマッチが実現する。府中の決戦の注目は凱旋門賞の再戦だけではない。史上初めて牡馬と牝馬の3冠馬が相まみえる。史上4頭目の3冠牝馬ジェンティルドンナは初めての古馬相手。しかも昨年、牡馬3冠を達成したオルフェーヴルが待ち受けているが、主戦の岩田は最大のチャンスと撃破へ意気込む。勢いか、プライドか。歴史的名勝負の予感が漂う。
いつもと変わらないスタイルだった。全休日明けの20日、凱旋門賞2着のオルフェーヴルは栗東坂路を1本。軽快に4F59秒0‐43秒7‐14秒7を計時した。「気合は乗ってきている。少し(時計は)速くなったが、普段通りですね」と兼武助手。仏国から帰国後は馬体が減ったが、先週の追い切り後の計量では472キロ(宝塚記念出走時は456キロ)。「スタッフや牧場がしっかりケアをしてきて、ここまで回復できた。順調にきています」と表情は明るい。
長い中央競馬史のなかでも、牡馬3冠を達成したのはオルフェーヴルを含めてわずか7頭。先輩3冠馬は4頭が挑み、85年にはシンボリルドルフが、06年は凱旋門賞(3位入線=失格)帰りのディープインパクトが制し実力を世界へアピールした。「いいメンバーがそろったが、楽しみです」。凱旋門賞馬を筆頭に国内外の強敵が立ちはだかるが、G1・5勝のプライドを見せつけたい。
昨春に皐月賞&ダービーを制した東京、迎え撃つ舞台としては申し分ない。世界を肌で感じた日本のエースが新たな勲章を手にするべく、21日に予定する追い切りでその輝きに磨きをかける。