【JC】フェノー反動なく迫力十分
「ジャパンC・G1」(25日、東京)
激戦の反動は見られない。天皇賞・秋で2着に敗れた3歳馬フェノーメノ。大幅な変わり身はなくとも、フットワークは前走同様に迫力十分だ。
21日は美浦Wでヒールゼアハーツ(4歳500万下)を4馬身追走。直線入り口で射程圏内に捕らえ、軽く仕掛けるとあっさり1馬身先着を決めた。楽々と6F83秒3‐38秒1‐12秒0をマーク。「前走でピークに持っていったから、体調を落とさないように調整してきた。きょうはしまいの確認。状態は維持できていますよ」と斎藤助手は好調キープを約束した。
前走は横綱相撲を展開して2着。陣営も“負けて強し”の内容に高い評価を与える。「こちらが正攻法だったのに対して、勝ち馬は経済コース。それに馬体を合わせる形なら違った。でも、初の古馬相手に結果を残せたのは収穫ですね」。能力が世代を超えたレベルであることは証明された。
今回はさらに相手が強化される。それでも蛯名は不敵な笑みを浮かべる。「今回は1番人気じゃない。思い切った競馬をしたい」。ダービーで2着に惜敗した舞台。気楽な立場に変わった3歳馬が、これまでのうっぷんをまとめて晴らす。