1着70歳2着69歳!オートで超高齢決着

 139歳が3100メートルをデッドヒート。22日の川口オートレース最終日1Rで、現役最古参の谷口武彦(70)=浜松・4期=が70歳360日で勝利し、自身が持つ公営レース最年長勝利記録を112日更新。2着の田中悦郎(69)=浜松・2期=もオート界3番目のベテランで、1、2着の合計年齢が139歳という“珍決着”になった。

 1着の谷口は70歳、2着田中が69歳。オートレース界の超ベテランコンビが、川口オート1Rで“快挙”を成し遂げた。歴史に残る139歳のワンツーフィニッシュ。レース後、2人は互いの健闘をたたえ合った。

 レース前の試走で好タイムをマークした谷口が1番人気に推され、田中は5番人気。スタートして先手を奪ったのは田中。谷口も直後の2番手につけ、1周4コーナーで内から抜いて逃げ態勢。しかし、田中も諦めず、コーナーごとに外から激しく迫り、両者のデッドヒートはゴール前までの6周回続いた。

 5周目には田中が外から1車身ほど出かけた場面もあったが、伸び返した谷口が先頭を守り、1着でゴール。「誕生日が近かったし、1着を取れて素直にうれしいです。道中、田中選手に抜かれかけましたが、内から伸び返せてよかった。今後も生涯現役で頑張っていきたい」と自身の持つ最年長記録を更新し笑顔で話した。

 現在、65歳以上のオートレーサーは10人おり、68歳以上も5人が現役。それでも、同じレースに出走して1、2着になる確率は極めて低い。1、2着の合計年齢139歳はアッと驚くが、2車単960円(4番人気)という数字が物語るように、ファンの支持は受けていた。

 他競技ではボート選手の加藤峻二が今年9月に70歳241日で1着の記録がある。オートも含め、特に定年の規定はないが、競輪選手と競馬の騎手が70歳以上でレースに出走した例はなく、オートの超古豪コンビがどこまで現役で記録を伸ばすか興味深い。

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