【JCダート】イジゲンに飛び出した

 「ジャパンCダート・G1」(12月2日、阪神)

 大仕事をやりそうな予感だ。G1初挑戦となる3歳馬のイジゲンが28日、美浦Wで併せ馬を行った。ストローハット(3歳オープン)を5Fで0秒9追走。4角で内に潜り込むと、直線では軽く仕掛けられただけで瞬時に反応。最後は馬体を並べてフィニッシュした。5F67秒1‐38秒4‐12秒9と、時計自体は目立つものではないが、動きの良さは目を引いた。

 騎乗したムーアは「仕掛けてからスッと反応してくれたし、動きも良かった」と満足していた。見守った堀師も「前向きな性格をしているので、ハミをしっかり取っていれば大丈夫」と、調子の良しあしを見極める着眼点を説明した上で、「きょうはテンの折り合いと、勝負どころで反応し過ぎるところがあるので、そのあたりを確認してもらった。イメージ通りの内容だった」と合格点を与えた。

 問題はゲートだ。スタートが安定せず、前走の武蔵野Sでも大きく出遅れた。最終的には力の違いでねじ伏せたが、弱点を露呈する形になった。この日も追い切り前に南Dでゲート練習を敢行。指揮官の「厳しい目で見て、大丈夫かと言われると何とも言えないが、今回はより実戦に近い状況で練習してきた」と経緯を説明した。

 結果は問題なく好スタートを決めたが、前走時も練習では問題なかったことから、過信はできない。ムーアも「きょうの練習では問題なかったし、レースでもスムーズに出られれば」と願う。

 ゲートを含めて、指揮官は「成長する前にG1(出走)にたどり着いてしまった。見切り発車のような感じで不安はあるけど、期待したい」と言う。出遅れてもひとまくりで初重賞Vを決めたように、ポテンシャルの高さで厚い壁を乗り越えてくれることを思い描く。

 前走に続き手綱を取るムーアも「前走は衝撃的なレースだったし、能力の高さに感激した」と、競走馬として高いレベルにあることを強調した。何をやらかすか分からない危うさがある反面、優れた才能に大きな期待を寄せる。狙うはG1初挑戦初V。破天荒な3歳馬が歴戦の古馬陣に襲いかかる。

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