【JCダート】シビルウォー波乱の予感
「ジャパンCダート・G1」(12月2日、阪神)
全国8カ所の地方競馬場を渡り歩き、コツコツと末脚に磨きをかけてきた。初めて臨むJRAのG1で、シビルウォーが大駆けを狙う。4つの重賞タイトルは全て、昨夏以降に地方で獲得したもの。今回のポイントは一にも二にも、中央の砂で通用するかどうかだが、戸田師は前向きだ。
「ポジション取りがうまくいくかどうかだね。中央での実績がないから甘く見られているけど、せめて中団につけられれば」と力を込める。2カ月半ぶりの前走(JBCクラシック2着)は、今回の一戦も見据えての仕上げ。「上積みは見込める。型にはまれば、しまいの脚は見劣りしない」と浮上のシーンを描く。
瞬間的に器用に動けるタイプではない一方で、持続力のある末脚が最大の武器だ。「これまで中央場所では“(鞍上の仕掛けが)まだ早い、まだ早い”となってしまう傾向があった。でも地方の重賞では、直線が短いだけに、早く動こうとする姿勢がマッチしていた感じはある」。ここ3走はいずれも勝負どころでまくって、4角では先頭をうかがう位置で展開。自力での勝負パターンを確立しつつあるのは心強い。
前々走のブリーダーズGCでは、フェブラリーSの覇者テスタマッタを6馬身もちぎった。「奥手なんだと思う」とトレーナーは目下の充実ぶりを実感する。内田博の剛腕に導かれ、遅咲きの7歳馬が波乱を演出する。