「ジャパンＣダート・Ｇ１」（２日、阪神）

　気温５度。午前５時に阪神競馬場の厩舎地区に姿を見せたイジゲンは、白い息を吐きながら約１時間の引き運動を行った。１日の午前４時に美浦を出発し、同日の午後１時過ぎに到着。レース前日朝の落ち着いた雰囲気からは、長距離輸送の影響は感じない。踏み込みの力強さが、好仕上がりを伝えている。

　担当の池田助手も「馬運車でもおとなしかったし、春に京都に来たとき（端午Ｓ４着）と同じ感じ」と胸をなで下ろす。木曜日に輸送した３走前のレパードＳ（３着）以来の競馬場滞在に「カイバも完食していたし、いつもと変わりない感じですよ」とうなずく。

　前走はスタートで大きく出遅れたが、直線で圧巻の末脚を披露して快勝。中間は丹念にゲート練習を行ってきた。「２走前は周りもおとなしかった。前回も我慢はできていたんですが。練習では（出遅れは）見せないんですけどね」と課題克服を期待する。相手は一気に強化するが、素質では全く引けは取らない。「あとは自分との戦い。無事に（ゲートを）出てくれれば」。初のＧ１舞台でも、その名の通り異次元の走りを披露する。