【朝日杯FS】フラムド動き文句なし
「朝日杯FS・G1」(16日、中山)
2歳王者決定戦の追い切りが東西トレセンで行われ、フラムドグロワールが12日、美浦Wで年長馬を圧倒した。注目度では僚馬コディーノに譲ったが、文句なしの動きで存在感をアピール。連覇を狙うウィリアムズを鞍上に迎え、大一番で力を見せつける。なお、13日に出走馬が確定し、枠順は14日に決定する。
引けは取らない。藤沢和厩舎のフラムドグロワールが軽快な動きを見せた。馬場整地後の美浦Wでレッドジョーカー(4歳500万下)を追い掛ける形でスタートし、直線では内へ。スピード感にあふれるフットワークで、懸命に抵抗する相手の動きにも動じることはない。最後まで涼しい顔でゴールを駆け抜けた。
5F68秒3‐39秒2‐12秒7のタイムで並入したが、全ての面で完全に年長馬を圧倒した。上がりを確認した藤沢和師も「うん、こっちもいい動きだったね」と納得の笑みを浮かべる。1週前追いでは古馬2頭の間に入れ、精神的な負荷もしっかりとかけている。「以前は全体的にコロッとしていたが、ここへきて背が伸びてスマートになってきた」と期待通りの成長ぶりに目を細めた。
母は00年のオークス馬シルクプリマドンナ。目立った活躍馬は出ていないが、ひとつ上の兄グランプリブラッドが9日の中京で500万特別(栄特別)を逃走V。さらに馬主の有限会社シルクは阪神JF(ローブティサージュ)とカペラS(シルクフォーチュン)で先週の日曜に東西で重賞勝ちを決めている。勢いは見逃せない。
ここまで3戦2勝。同厩舎のコディーノとの無敗同士での対決とはいかなかったが「前々走(2着)はたまたまスタートのタイミングが合わなかっただけ。前走が強い競馬だったし、競馬の上手な馬だよ」と師は能力の高さを改めて口にした。乗り代わりも気にするそぶりはない。ウィリアムズの手綱になるが「おとなしくて性格もいいし、コントロールしやすいと思うよ」と語った。
鞍上は昨年も初コンビだったアルフレードを勝利へと導いている。戦前の注目度は僚馬に譲ったが、これ以上ない頼もしい助っ人を得て勝利の二文字は譲らない構えだ。