【有馬記念】ディグニティ気配最高潮

 「有馬記念・G1」(23日、中山)

 充実度が陣営の心を突き動かした。菊花賞2着馬のスカイディグニティ陣営は、年内休養の予定を変更し、グランプリ参戦を決めた。「間隔が詰まっていたから、無理させずに年明けから始動と思っていたんだけど。放牧先での状態がすごく良さそうだった」と友道師は経緯を説明する。12月7日に帰栗。「歩様がスムーズでいい雰囲気」と急仕上げどころか、むしろ気配は最高潮だ。

 今年6月に未勝利をようやく脱出。その後は上昇カーブを描き、G1の舞台でも勝ち負けするレベルに達した。「夏の時点ではまさか菊花賞、有馬記念に出走できるとは思っていなかった」と指揮官も成長力に舌を巻く。「実は小牧騎手が新馬戦前の調教で“これは走る”と言っていたんですよ」。高い素質が3歳秋を迎えて開花した。

 トリッキーな中山芝2500メートルへの対応力にも自信を持つ。「ピッチ走法だから小回りは平気。距離も問題ない」。笑みを浮かべたトレーナー自身は今年、G12着がヴィルシーナ(4回)を含めて5回。「最後に勝てればいいね」と大一番で惜敗続きのうっぷんを晴らす構えだ。

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