【有馬記念】ブレイザー不安…動き平凡
「有馬記念・G1」(23日、中山)
これが海外遠征帰りの難しさなのか。米国のブリーダーズCターフで4着と善戦し、胸を張って帰国したトレイルブレイザーだったが、19日の最終リハの動きはとても褒められるものではなかった。時計の針が午前9時44分を指した栗東坂路。馬場コンディションの悪いなか、単走で勢いよく駆け上がったが、最後は上体が浮きアップアップに。鞍上の叱咤(しった)に反応を返せず、4F56秒3‐42秒3‐14秒5と平凡な時計を刻んだ。
期待に反する動きに、池江師も首をかしげざるを得なかった。「動かなかったなあ。単走ではそう動かない馬だけど、馬場が悪かったにしてもね。鼻出血の心配があるからセーブしたとはいえ、それにしても動いていない」。攻め馬=実戦タイプだけに、この動きにはショックを隠し切れない。
それでも、不安視される海外遠征の疲れは「ない」ときっぱり。「金曜に15‐15ぐらいで、しまいをサッと伸ばすかも」と、場合によっては微調整を施すことも思案中だ。「この一本でどれだけ変われるか」。本番まであとわずか。指揮官の願いに応え、目覚めることができるか。