【有馬記念】ナイト得意の中山で一発
「有馬記念・G1」(23日、中山)
美浦坂路の外ラチ沿いを真っすぐ駆け上がり、ナカヤマナイトは22日の最終調整を終えた。4F69秒3‐15秒2。モニター越しにも落ち着いた雰囲気が伝わってきた。手綱を取った三浦助手も同様の感触を抱く。「(調教師の)指示通り、疲れを残さないように普通のキャンターをやっておいた。動きは軽いしいい雰囲気」と笑顔が返ってきた。
前々走のオールカマーVを含めて、中山コースは〈3・2・0・0〉と得意の舞台。1月のAJCCではルーラーシップの2着実績もある。「追い切り後の馬体重が496キロ(前走からプラス12キロ)だけど、動きは重くないし筋肉がついてきた分もある。馬体に実が入って精神面も成長。一戦ごとにパワーアップしている感じだね」と、たくましくなった姿に目を細める。
前走後はここ一本に絞って調整をしてきた。昨秋の仏国遠征では苦杯をなめたが、それも糧に、確実に古馬の頂点を狙える位置にまで成長。「(フランスでは)かわいそうな経験もさせてしまったが、それがあって今がある」と二ノ宮師はうなずく。高い能力を見込んでいたからこそ与えた試練だったが、その熱い思いにようやく“正解”を出す時が迫ってきた。