【有馬記念】グローリー3度目の正直
「有馬記念・G1」(23日、中山)
三度目の正直だ。トゥザグローリーは22日、午後0時半過ぎに決戦の地へ到着。30分の引き運動を終えたあと出張馬房に体を収めた。「輸送は問題がなく、いつもと同じ感じ。動かしたいなと思って運動をしました」と塩津助手は、いつもと変わらない姿を確認してホッとした表情を見せた。
夏場は弱く、冬場はめっぽう強い。有馬記念が2年連続で3着。また重賞5勝のうち、3勝は12~2月に挙げたものだ。「冬になると体調が良くなる。夏は夏負けしてしまうので」。気温の下降に反比例するように、出来は上昇一途を告げる。
前走はデビュー以来初めてのダート戦(JCダート12着)だった。「いつものレース後と同じ感じでした。気になるところもないですね。状態も昨年と変わらない」。不慣れなダートに使われた場合、一般的に歩様が硬くなるケースもあるものだが、柔らかみのある歩様を維持している。
現在、2桁着順が3走続く。これはデビュー以降なかったこと。そこで陣営は“特効薬”として追い切りからチークピーシーズの着用を決めた。「結果が出ていないので何かを変えていかないと。叩いて良くなるタイプ。体も使えています」。効果のほどは分からないが、動きは激変ムードを漂わせているという。
2年連続3着と悔しい思いをしてきた暮れのグランプリは、母トゥザヴィクトリーも01年に3着に敗れている舞台でもある。最高の出来で、悲願の頂点獲りを目指す。