【京都金杯】エクスペディション冬でも

 「京都金杯・G3」(1月5日、京都)

 夏馬と侮るなかれ‐。良績が暑い時季に集中しているエクスペディションだが、それは単にローテ的なもの。寒さが厳しくなるなか、攻めの動きはハツラツとしており、今の充実ぶりなら冬場でもきっちりと結果を出せる。初のマイル戦にも「スピード的に対応できるはず」と陣営は攻略に自信あり。休み明け初戦で新年の初笑いといく。

 8月の小倉記念で待望の重賞初V。昨夏も条件戦を3連勝したように、エクスペディション=夏馬という印象がある。では、冬場はどうなのか?担当の和田助手の見解はこうだ。「確かに夏はいいと思う。男馬にしては(暑さに)へこたれないからね。でも良績が集中しているのはたまたまじゃないかな」。暑い時季が得意なことは認める。だが、冬場が駄目とは限らない。目下の状態の良さを感じながら、仕上げ人は“オールシーズンで走れる”と確信している。

 凍(い)てつく寒さのなか、復帰戦へ向けて熱のこもった調整が続く。31日の本追い切りを前に、27日には栗東CWで6F85秒1を記録。「去年の今の時期よりもいい状態。爪の具合が良くなったし、休養の効果で今は馬に活気があるよ」と体調の良さに胸を張る。

 昨年は中山金杯に出走して5着。今年はマイルの京都金杯を選択した。「トリッキーな中山よりはいいと思うし、直線が平たんなコースも合う。あとは初めてのマイルがどうか」と和田助手。スピード競馬への対策として、21日には浜中が騎乗し、栗東Eでゲートから出ムチを入れて発進。“喝”を入れてテンションを高めた。「スピードに乗ってしまえば対応できるはずだから、最初の2Fで置かれなければ。時計勝負にも強い」。冬場のマイル戦をモノにできれば、選択肢が一気に広がる。“探検”を意味するエクスペディションが、自らの力で可能性を切り開く。

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