【京都金杯】レーヴ、ビュイックで飛ぶ

 「京都金杯・G3」(5日、京都)

 超良血馬で初笑いだ。昨年のエプソムC以来となる重賞2勝目を狙うトーセンレーヴは3日、栗東CWで軽快な動きを披露。仕上がりの良さをアピールした。鞍上は、初の短期免許取得となる英国のビュイック。昨年の全国リーディングを獲得した池江厩舎が、次代を担う24歳とのタッグで重賞V発進を決める。

 まるで引き絞った弓矢が放たれたかのような勢いだった。トーセンレーヴの最終追い切りは栗東CWで単走。レースが2日後とあって序盤は手綱を持ったまま。押さえ切れない手応えで直線に向くと、軽く促されたのを合図に全身を使った力強い脚さばきを披露する。4F53秒6‐39秒6‐13秒1の時計以上に、迫力が感じられる動きだった。

 見届けた池江師の表情も明るい。「もう仕上がっていますからね。競馬はあさってですし半マイルをサッとやりました。(手綱を)離したらいくらでも時計が出そうなくらいでしたね」。納得の最終デモに、そう話して力強くうなずく。G1・6勝の名牝・ブエナビスタの異父弟として注目を集めた素質馬も明け5歳。「割と大事に使ってきているし飛躍の年になってくれれば」と力が入る。

 鞍上には、初の短期免許を取得する英国の24歳・ビュイック。昨年はG1を8勝するなど、いまや欧州を代表するトップジョッキーに成長した。「次代のイギリス競馬界を背負うくらいの才能を持っている。(トーセン)レーヴも外国人ジョッキーが好きだから」。

 デビュー以来、鞍上は全て外国人。今回で7人目となるが、新コンビに対しては不安よりも期待の方が大きい。「自分の競馬に徹するだけですね。うまくタメをつくって直線勝負にかけたい」。昨年のリーディングトレーナーが送り込む超良血馬が、重賞2勝目でマイル界の主役へと名乗りを上げる。

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