【京成杯】マエストロ初重賞獲る

 「京成杯・G3」(14日、中山)

 3連勝で重賞初Vだ。出世レースのエリカ賞を制したマイネルマエストロが10日、栗東坂路で最終リハ。攻め駆けしないタイプでタイムこそ平凡ながら、併せ馬でしぶとく先着と好調ぶりを示した。西園厩舎は6日京都のシンザン記念をエーシントップで制し、開幕ダッシュに成功。6年連続の重賞Vを達成した。3歳重賞連勝を狙う厩舎の勢いはまだまだ止まらない。

 西園厩舎といえば、昨年のマイルCSを制したサダムパテックを筆頭に、シルポート、コスモセンサー、ハクサンムーン…と短距離、マイルのタレントがそろう。その中で、指揮官が「ウチの厩舎では異色の存在」と表現するマイネルマエストロは、いい意味で期待を裏切ってきた。奥深さがあり、クラシックへ向けて楽しみな逸材だ。

 坂路主体の西園スタイルは時計とスピードがイコール。快速馬は真一文字に坂を駆け上がり、好タイムをはじき出す。だが、我が道を行くマエストロは常にマイペース。スピード比べには目もくれず、攻め馬はほどほどに、実戦を重ねて着々と力をつけてきた。

 重賞初挑戦であってもお構いなし。この日もマイペースを貫いた。朝一番の栗東坂路に登場すると、マイネルアルティマ(4歳500万下)と併せて4F56秒4‐40秒3‐13秒0を計時。やはりタイムは目立たない。だが、一杯に追われて0秒1先着を果たした前向きさには好感が持てる。

 感触を確かめた和田は「坂路では動かないようだけど良かったよ。いい状態だと思う」と好ジャッジ。見守った西園師も「動いてくれました。ジョッキーが乗ったにしても、いつもより1秒速い。十分だと思います」と満足げにうなずいた。

 遊びの多い走りは中、長距離馬の特徴。気持ちに余裕がある分、スタミナを持続できる。「伸びしろがいっぱい。どんな競馬でもできますし、みなさんが思っている以上に走りますよ。マイル路線はエーシントップが引っ張って、この馬にはクラシック路線を歩ませたい」。2つ目のタイトルを手にした同期のバトンを受け、破竹の3連勝&重賞初Vで存在を大きくアピールする。

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