武豊「感慨深い」前人未到JRA3500勝

 前人未到の大記録に到達した。13日の京都5Rをカレンケカリーナで勝ち、武豊騎手(43)=栗東・フリー=はJRA通算1万7512回目の騎乗で節目の3500勝を達成した。重賞は276勝(うちG1・66勝)。自身が持つ、JRA最多勝記録を更新した競馬界の至宝は「もっともっと勝っていきたい」と、さらなる前進を力強く宣言した。

 名手の快挙達成を待ちわびていた、多くのファンからの温かい拍手と祝福の声に京都競馬場が包まれた。リーチをかけて13戦目の京都5R。武豊はカレンケカリーナを駆って2番手から抜け出すと、後続の追撃を首差でしのぎ切った。これがJRAでは3500回目の1着ゴール。「ひとつひとつ積み重ねた数字。感慨深いですね。自分ひとりではここまでこられなかった。勝たせてもらってきたな、って思う」と会心の笑みを浮かべた。

 87年にデビューし今年で27年目。200勝達成からの節目のVは“史上最速”“最年少”の記録を保持したままだ。「3500勝は通過点だと思っている。もっともっと勝っていきたい。3000勝から時間がかかったけど、またペースアップして4000、4500、5000勝といけるまで頑張りたい」と天井知らずの更新を宣言した。

 11年には23年続いたJRAのG1制覇が途切れたものの、昨年のマイルCS(サダムパテック)で2年ぶりにG1勝ちを飾り“ユタカ健在”を示した。「まだ未熟者ですから。これでいいとあきらめるつもりはない」。記録男は新たな金字塔へと歩み続ける。

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