【若駒S】リヤンド、オルフェに続け!

 「若駒S」(19日、京都)

 05年の勝ち馬は無敗の3冠馬ディープインパクト。ほかにも91年トウカイテイオーや09年アンライバルドなど、クラシックホースを輩出した出世レースだ。今年の注目は、11年の3冠馬オルフェーヴルの全弟リヤンドファミユ。新馬戦こそ鼻差の2着に敗れたが、2戦目で勝ち上がるあたりはさすが。勝ち気な性格は兄譲りで、勝負根性の良さが目を引く。格上挑戦でも、素質は全く引けを取らない。

 1番人気に支持された新馬戦で、鼻差の2着に惜敗。その瞬間、リヤンドファミユに対する評価は“超”A級ではなくなったかに思えた。だが、確勝を期した2戦目は、わずか首差の辛勝ながらもすごみを感じさせる勝ちっぷり。直線で2着馬に猛追されたが、抜かせなかった。やはり3冠馬オルフェーヴルの全弟。ただ者ではなさそうだ。

 この血統を熟知する池江師が、弟の2戦を振り返る。「初戦は攻め量が不足していた分、最後のひと踏ん張りが利きませんでしたね。その点、2戦目は勝てると思っていたし、内容も良かった」。息の長い末脚と優れた勝負根性がこの血筋の生命線。兄ほどの派手さはなくとも、素質の片りんはしっかりと示した。

 2戦目で初めて手綱を取った池添も、確かな手応えを感じている。「身のこなしが柔らかく、いいフットワークをするね。オルフェ以上に普段は気の強さを出しているけど、今のところは許容範囲。まだ遊びながら走っているので、そのあたりが今後の課題かな」。兄とともに歩んで培った経験を、弟に惜しみなく注ぎ込む構えだ。

 期待をもっての格上挑戦。出世レースを制して波に乗りたい。トレーナーは「上よりもデビューが遅いようにひ弱でしたが、だいぶ良くなってきました。成長力のあるステイゴールド産駒。これからどんどん良くなってきますよ」。馬名は仏語で“家族の絆”。チーム一丸となって、クラシックへの扉を開く。

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