【根岸S】カズン素質開花だ

 「根岸S・G3」(27日、東京)

 待望の重賞初制覇へ。復帰初戦のギャラクシーS(2着)で上々の滑り出しを見せたトウショウカズンが、ひと叩きされて着実に良化気配。実戦勘を取り戻した今回は、久々のVが期待できる。

 520キロを超す大型馬だが、昨年暮れに帰厩したころは「馬体が寂しく映った」と領家師。それでも、夏場にササ針を施して心身ともにリフレッシュ。疲れが取れて、この馬らしい先行力が戻っていた。「久々でも動くが、叩いた方がさらにいい馬。馬体にも張りが出てきた」と指揮官は確かな上積みを感じている。

 昨年の2着馬。1年の時を経て「そんなに数を使っていないし、伸びしろはあると思う。あれば差はないだろうしね」と今年はVを描く。左回りは少し右に張る癖があるが「内枠なら3、4番手へ。外枠ならいったん下げようかな。後ろからでも競馬はできるし、外に壁をつくって運べれば」とイメージを描く。

 砂巧者のクロフネ産駒で、母はG1・3勝馬スイープトウショウの半姉。鞍上には、今週で短期免許の期限が切れる名手・ルメールを手配して必勝態勢だ。華麗なる一族の血が、開花のときを迎えている。

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