「シルクロードＳ・Ｇ３」（２７日、京都）

　まだ衰えてはいない。マジンプロスパーが２３日、栗東坂路で力強い動き。太めだった前走こそ１３着に敗れたが、坂路追いの効果は抜群。絞れた体で巻き返しを図る。ダッシャーゴーゴーも坂路で鋭い反応。４カ月ぶりでも仕上げは万全だ。

　坂路追いがカンフル剤になるか。マジンプロスパーは栗東坂路で単走追い。一杯に追われ４Ｆ５３秒１‐３８秒９‐１３秒３をマークした。ハロー掛けの直後とはいえ、前日の雨で力のいる馬場状態。それを加味すれば全体もラストも優秀な数字をはじき出した。「馬場が重いね。先週の金曜にもやったけど、そのときの方が動きは良かった」。中尾師はそう言って苦笑いしたが、「体に締まりが出てきた」と好材料も挙げた。

　３カ月ぶりだった前走が１６キロ増。５１６キロの出走はデビュー以来最高の数字だった。「ひと息入れたら太りましたね。年齢を重ねると代謝が悪くなる」と太め残りを１３着に敗れた原因に挙げる。この中間はコース追いから坂路追いに切り替えた。「目先を変えてね。違うパターンでやってみた。汗をかくように工夫しているし、おなかも締まって冬毛も抜けた」。冬場にもかかわらず、ピカピカの毛ヅヤを誇示する姿は新陳代謝がうまくいっている証拠。坂路追いの効果といっていいだろう。

　昨年は高松宮記念で５着と健闘した実績馬も、ここ３走は２桁着順に低迷している。「ベルトの穴１個分、縮まっただろうから。ばん回しないとね。高松宮記念（３月２４日・中京）をもう１回狙いたいし、復活してくれたら」。シェイプアップした重賞ウイナーが意地を見せる。