【東京新聞杯】クラレント安田へ好発進
「東京新聞杯・G3」(3日、東京)
2番人気のクラレントが好位から抜け出す強い内容で重賞3勝目。安田記念(6月2日・東京)に向けて好スタートを切った。2着には5番人気のダイワマッジョーレ、3着に4番人気のトライアンフマーチ。1番人気に支持されたドナウブルーは10着に敗れた。
悲願のG1タイトルに向けて準備は整った。昨秋は富士Sを勝ちながらも、賞金不足でマイルCSへの出走がかなわなかった2番人気のクラレント。好位から抜け出す横綱相撲で3つ目の重賞タイトルを手にした。
「きょうは勝ちに来たので、結果を出せてよかった」。岩田はホッとした表情で振り返る。昨春はNHKマイルCで3着。G1で戦える力がありながら、秋はその舞台に立てなかった。それだけにこの勝利は格別だ。「位置を取りに行ったが、賢い馬で掛かることはなかった。直線で1頭分のスペースをドナウブルーと争ったが、素晴らしい瞬発力だった」と、名手もそのパフォーマンスを絶賛した。
これで98年から16年連続のJRA重賞制覇となった橋口師も「マイルCSの除外は悔しかったね。でも今年はこれで(G1の出走は)文句なしでしょう」と満面の笑み。「昨年の秋から体つきが変わった。マイルでの瞬発力は相当だし、どうやったら安田記念で最大限の力を出せるか。次走も含めてこれから考えます」。軌道に乗った実力馬が虎視眈々(たんたん)とビッグタイトルを狙う。