地方競馬No.1騎手、戸崎がJRA合格
JRAは7日、13年度騎手免許試験の新規合格者を発表した。そのなかには、2人の地方競馬の現役ジョッキーの名前も。地方競馬No.1の戸崎圭太騎手(32)=大井・香取和=と、3月いっぱいで廃止が決定している福山競馬の岡田祥嗣騎手(41)=福山・弓削和=がそれぞれ夢をつかんだ。3月1日付で、中央所属の騎手として晴れて“デビュー”する。なお、JRA競馬学校の騎手課程生徒は4人が合格した。
前日からは一転して青空が広がった船橋競馬場に、吉報が届いた。地方競馬No.1ジョッキー・戸崎圭が、3度目の挑戦でついに夢を引き寄せた。
発表から1時間後の午前11時。“青地に胴赤散らし”の勝負服で会見場に姿を見せると「合格はマネジャーがホームページで確認してくれて知りました。2次試験が終わってからきょうまで長かった。すごくホッとした感じ」と、息を吐いた。
05年、11年に続いて3度目の受験。今回初めて2次試験に進んだ。10年度の試験から、受験する直近3年でJRA20勝以上を2回達成すれば騎乗技術試験が免除となっていた。「覚えることがたくさんあって大変だったけど、毎日コツコツやってきたことがこういう結果になってうれしい」。この日は船橋で5鞍に騎乗、7~9Rで3連勝して自らの合格を祝った。
フリオーソをはじめ、厩舎の主戦として数多く起用してきた船橋の川島行師は「寂しいね。でも地方を盛り上げてくれたし、中央へ行っても、なお一層努力をしてもらいたい。勝ってなんぼの世界。リーディングを目指して、結果を出してほしい」とエールを送った。
黒板に「自分に勝つ」と記した。「常に胸に置いている好きな言葉なんです。数字とかの目標はつくらないけど、夢はひとつでも多く勝ちたい。そして人として、騎手として成長していきたい。一生懸命に乗っている姿を見てほしい」とアピールした。デビュー週は弥生賞(3月3日・中山)で、2戦2勝のサトノネプチューンとコンビを組むことが決定。地方の名手が、新たな一歩を踏み出す。