【クイーンC】ウキヨノカゼ重賞初V

 「デイリー杯クイーンC・G3」(9日、東京)

 出世レースを制し、牝馬クラシックの有力候補に名乗りを上げた。4番人気ウキヨノカゼが好位抜け出しの正攻法で押し切り、鞍上のビュイックともどもうれしいJRA重賞初制覇を飾った。今後は桜花賞(4月7日・阪神)へ直行。抜群のレースセンスを武器に戴冠を狙う。猛追した3番人気のスイートサルサが2着を確保。1番人気コレクターアイテムは見せ場がなく9着に敗れた。

 初コンビのビュイックに導かれ、ウキヨノカゼが今年の牝馬クラシックの有力候補へ躍り出た。「(8)枠(15)番が不利にならないように、とにかくこの馬のパフォーマンスを出し切ることを考えた」と、小細工をすることなく4番手で展開。上がり3Fを33秒7できっちりまとめ、後続の追撃を押さえ込む横綱相撲で初のタイトルをもぎ取った。

 1月に初めてJRAの短期免許を取得した24歳の若武者は、既に主戦場とする英国ではトップジョッキーの一人にまで上り詰めている。「まだ子どもっぽいところはある馬だが、きょうのような勝ち方ができる。本番もチャンスがある」と世界の名手が太鼓判を押すのだから、前途は洋々だ。自身は初のJRA重賞制覇。「うれしいね」と柔和な笑みでうなずいた。

 11年3月に開業した菊沢師はこれが初の平地重賞タイトル。騎手時代は98年にエイダイクインで制しており、この一戦とは非常に縁が深い。「開業して間もないのにね」としみじみと喜びを語ったあとは、すぐに次の戦いへと目を向ける。「夢の広がるレースを勝ってくれた。楽しみ」と大舞台へ思いをはせた。

 今後は桜花賞に直行し、その後は最大目標に見据えるオークス(5月19日・東京)へ。「見ての通りまだ冬毛が目立つ。美浦でうまく仕上げたい」とさらなる上積みを誓った。過去10年の勝ち馬は、のちに4頭がG1ウイナーに。出世レースを制し、堂々とクラシック戦線を歩む。

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