【京都記念】トーセンラー2年ぶりV
「京都記念・G2」(10日、京都)
106回目を数える伝統の一戦でトーセンラーが鮮やかな復活劇。2年ぶりの勝ち鞍を得意の京都外回りで挙げた。武豊はレース連覇で、JRA重賞勝利も史上2位、現役最長の27年連続の記録となった。2着には追い上げた3番人気のベールドインパクト、3着には2番人気のショウナンマイティが入り、1番人気のジャスタウェイは5着に終わった。
最もこの舞台の勝ち方を知る男が、鮮やかなエスコートでトーセンラーを復活に導いた。道中は中団で折り合いをつけ、直線では外から豪快に脚を伸ばす。押し切りを図るショウナンマイティをかわすと、そのまま後続の追撃を振り切った。
2年1カ月ぶりにコンビを組んだ武豊は、06年シックスセンス、07年アドマイヤムーン、12年トレイルブレイザーに続く4勝目となった。JRA重賞勝利も岡部幸雄元騎手に次ぐ史上2位の27年連続となり、デビュー年から途切れていない。「4コーナーをいい形で回れたし、直線半ばで勝利を確信しました」と満面の笑みをこぼす名手に、スタンドからは温かいユタカコールが飛んだ。
11年きさらぎ賞以来、2年ぶりの勝ち鞍を重賞で飾った素質馬に、藤原英師も思わず顔をほころばせる。「ジョッキーが完璧に乗ってくれたな。今回は勝ち負けうんぬんより、どんな競馬をするかに注目していたが、変なレースはしないだろうと思っていた。この距離で外回りはいいね」。京都はこれで3勝目。全ての勝利を挙げており、あらためてコース相性の良さを示した。
次なる目標は天皇賞・春(4月28日・京都)。得意の淀で存在感をアピールしたいところだ。「去年は力が足りなかったからね。(今春は)それを意識しながらやっていきたい」と指揮官は力強く宣言。再び目を覚ましたディープインパクト産駒が、勢いに乗ってG1タイトルを狙う。