【フェブラリーS】ガンジス完璧仕上げ
「フェブラリーS・G1」(17日、東京)
冷たい雨を切り裂き、ガンジスが15日、栗東坂路の急坂をハイラップで駆け上がった。追い切りさながら、安藤助手はゴールを過ぎても手綱を押し続け、刻んだラスト1Fは12秒1(全体時計は4F61秒3)。G1奪取への執念がうかがえる、こん身の仕上げだ。「念には念を入れて」と切り出した矢作師。「時計は思ったより速くなったけど、能力があるので、やればこれくらいは出るよね」と声を弾ませた。
藤岡佑、蛯名、岩田、それに内田博。コンビを組んだ歴代のジョッキーが口をそろえて「大きいところを狙える」と素質に太鼓判を押すが、ダート重賞では、連続2着と惜敗続き。その大きな要因が「ゴール前で、バテてるわけじゃないのに“はい仕事終了”って感じで、頭を上げること」と指揮官。「追い切り(13日)だけでなく、きょう(15日)も、ゴールを過ぎても追ったのは、そこを何とかしたいから」と、胸の内を明かす。
枠順は4枠7番に。「外過ぎなくていいと思う」と矢作師。2頭出しで、先行策を取るであろう僚馬タイセイレジェンド(3枠5番)が「カレン(ブラックヒル)とエスポワール(シチー)より内だから、そこそこ流れて、いい並びでレースができそう」と、勝利への軌跡は出来上がっている。スパイスを効かせた調教で甘さが解消すれば、悲願のビッグタイトルに手が届く。