【阪急杯】エピセ5カ月ぶりも絶好デモ
「阪急杯・G3」(24日、阪神)
荒れた馬場を苦にすることなく、エピセアロームが21日、栗東坂路で4F52秒8の好時計を記録した。昨年のスプリンターズS4着以来の実戦となるものの、石坂師は期待十分。カレンチャンが引退し、スプリント路線の牝馬ではトップクラスの実力馬。前哨戦を勝って目標の高松宮記念(3月24日・中京)に向けて弾みをつける。
天性のスプリンターが、自慢の速力を栗東坂路で見せつけた。昨年のスプリンターズS4着以来のレースとなるエピセアロームが、5カ月ぶりというブランクを感じさせない絶好デモ。荒れた馬場に脚を取られることもなく、4F52秒8の好タイムを叩き出した。
「順調だね。思った通りの時計が出ているし、動きも良かった。思惑通りに来ています。走れると思うよ」と石坂師は休み明けの心配を打ち消す。現時点で10キロほど体重が増えているというが、重め感はない。追い出してからの反応も鋭く、弾力に富んだフットワークでラストも13秒2でまとめた。
この日は騎乗しなかったが、主戦の武豊は先週の追い切りで感触を確認済み。「いい動きでしたし、本当順調に来ているよう。スタートがあんまり速くないので1400メートルはちょうどいいかも。今年期待している馬ですからね」と名手もレースを心待ちにしている。
昨秋はセントウルSでロードカナロアを差し切った。続くスプリンターズSでは4着止まりだったが、まだ3歳だったことを考えれば前途は極めて明るい。女王だったカレンチャンが引退したため、牝馬ではナンバーワンスプリンターに。もちろん、ターゲットは高松宮記念。今回は始動戦とはいえ、ぶざまなレースはできない。
「十分な態勢は整っているし、高松宮記念に向けて楽しみな競馬をしてほしいね」とG1を見据える石坂師。セントウルSの再現とばかりにロードカナロアを撃破して、短距離王の座をグッと引き寄せてみせる。