【エンプレス杯】ミラクル重賞V8締め
「エンプレス杯・交流G2」(27日、川崎)
8個の重賞タイトルを手に繁殖へ。引退レースとなったミラクルレジェンドが後方から豪快に伸び、自身の力で引退レースに花を添えた。戸崎圭騎乗のエミーズパラダイスが逃げて2着。中団から差を詰めたダートムーアが3着に入った。
貫禄のラストランだった。ミラクルレジェンドが最後まで女王らしい立ち振る舞いで引退レースを飾った。
テンに行くことができず、後方追走を余儀なくされた。だが、鞍上の岩田は慌てることなく、2周目の向正面まで仕掛けを待った。そして、満を持して送ったゴーサインに、パートナーは素早く反応。逃げ粘るエミーズパラダイスを直線で1馬身半突き放した。
レース後、ミラクルレジェンドはスタンドのファンの前へ。岩田がゴーグルを投げ入れると歓声が上がった。「これが最後に味わう背中かと、かみしめた。小柄だけど負けん気が強い。いい子を出してほしい。お疲れさま」と、最後のレースを走り終えたパートナーをねぎらった。
藤原英師は「夢をかなえ、感激を与えてくれた馬」とミラクルレジェンドをたたえた。初年度は既にエンパイアメーカーが交配相手と決まっている。「夢をもう一つ。お母さんとして世界と戦える馬を生んでほしい」と、新たな“伝説”の始まりに期待を寄せていた。